雛を迎えたら
セキセイインコの雛はいつでも売っているわけではなく、春と秋に多く見かけます。初めて飼う方には春がおすすめです。気温が安定しているため、温度管理の心配が少ないんですよね。秋から飼い始める場合は、寒さ対策に気をつけましょう。
雛の飼育にはプラケースが便利です。ケージより保温性が高く、観察もしやすいんですよ。プラケースの底には敷材を敷きます。おが屑のようなものが良いですが、我が家では雛が新聞紙をかじってしまったので使えませんでした。敷材はフンで汚れるため、毎日交換してください。
飼育に適した温度は24〜28度。熱帯魚と同じくらいの温度ですね!寒いときは暖房を、暑いときはエアコンを使って調整します。夜に暖房が使えない場合はペットヒーターも便利です。設置場所は、直射日光が当たらず、風通しが良いところがベストです。
雛へのごはん
雛には「挿し餌」をあげます。与える回数は雛の成長具合によって変わりますが、一般的に生後2〜3週間ほどの雛なら1日4〜5回が目安です。購入時にお店の方に何回与えれば良いか確認しておくと安心ですね。
餌は粟玉(あわだま)をお湯でふやかし、冷まして水を切ります。手を温めてから雛を手に乗せ、専用のスプーンで与えましょう。餌は作り置きせず、その都度新鮮なものを準備してください。量は雛がお腹いっぱいになるまであげます。「そのう」と呼ばれるお腹がぷっくり膨らんだら満腹のサインです。
少しずつ大人へ
個体差はありますが、生後1か月ほどすると羽がほぼ生えそろい、見た目も少し大人っぽくなります。我が家ではプラケースの中に止まり木を取り付けると、雛が自分で留まるようになりました。幸い庭に柿の木があるので枝を使って止まり木を作りましたが、市販のものでも簡単に代用できます。
放鳥すると、少しずつ飛べるようになり、餌も自分で食べる練習を始めます。小皿に餌を入れて食べやすくすると良いですよ。練習が進めば挿し餌を卒業することもできます。
放鳥時の注意点
さらに2週間もすれば、羽がしっかり生えそろい、見た目も成鳥に近づきます。この頃には放鳥すると元気に飛び回るようになります。ただし注意が必要です。
ガラス窓にぶつかると怪我をすることがあるので、カーテンを引いておくと安心です。飛んだら目で追いながら着地する場所を確認し、歩き回るようにもなるので、足元には十分気をつけてください。部屋の扉を閉める際も慎重に。思わぬ瞬間に飛び出すことがあります。
雛や幼鳥の放鳥は常に注意が必要ですが、その可愛らしい姿に癒される時間も多いはずです。ちょっと疲れても、きっとその分幸せが返ってくる、そんな存在です。